ペンギンの見分け方
世界で暮らす全18種類のペンギンの見分け方について、設問形式で解説します。
なお、いきなり全種を見比べるのは大変なので、ここでは「属を見分ける」「属内で差を見分ける」の2段階(※1)を踏んで見分ける事とします。
※1:キガラシペンギンとコガタペンギンは1属1種のため、属の見分けで種まで確定します。
属の見分け方
「属の見分け方」の画像を参照してください。一問一答形式でペンギンの特徴の有無を確認するフローチャートとなっています。設問の回答に従うだけで、そのペンギンが何属に所属するか分かります。所属する属が分かったら、それぞれの属の見分け方の章に進んでください。(※2)
※2:キガシラペンギンとコガタペンギンはこのフローチャートのみで判断可能です。
■属の見分け方■
マカロニペンギン属の見分け方
マカロニペンギン属は最も見分けるのが難しいです。特にキタイワトビペンギンとミナミイワトビペンギンは、個体差で飾り羽の長さが変動するため、特徴に反する飾り羽が短いキタイワトビペンギンや長いミナミイワトビペンギンも存在し、一筋縄ではいきません。
見分けるポイントは顔の色、頬の模様、飾り羽の形状や長さ、クチバシの厚みです。
■マカロニペンギン属の見分け方■
フンボルトペンギン属の見分け方
一見すると非常に似た見た目のフンボルトペンギン属ですが、特徴を丁寧に確認すると見分けるのは容易です。
見分けるポイントは胸の黒いラインの数、肌の露出具合、顔の白いラインの太さです。
■フンボルトペンギン属の見分け方■
エンペラーペンギン属の見分け方
エンペラーペンギン属も特徴さえ分かれば見分けるのは容易です。
見分けるポイントは顔から首周りにかけての模様の形状です。フローチャートには記載していませんが、クチバシの長さや模様の鮮やかさで見分けることも可能です。キングペンギンの方がエンペラーペンギンと比べて、クチバシが長く、模様も鮮やかです。
■エンペラーペンギン属の見分け方■
アデリーペンギン属の見分け方
アデリーペンギン属はそれぞれ一見しただけ分かるほど容姿が異なっています。
見分けるポイントはクチバシの色、顔の模様です。ただ、この属は顔さえ覚えてしまえば、感覚で簡単に見分けられます。
■アデリーペンギン属の見分け方■
注意点
ペンギンを見分ける手助けとなる種ごとの特徴を紹介しましたが、全てのペンギンが必ずしもこれら特徴を持っているとは限りません。
例えばフンボルトペンギンでもマゼランペンギンのように2本のラインを持つ個体もいますし、飾り羽があまり上向きでないシュレーターペンギンの個体もいます。また、ヒナや亜成鳥は大人と見た目が異なるため、大人を前提としたこのフローチャートでは、種を判断することができません。
余談
このページでは種の見分け方を解説しましたが、同じ種であってもペンギンは1羽ごとに異なる容姿をしています。以下のリンクから、フンボルトペンギンを例に、1羽たりとも同じ顔の個体はいないことを感じて頂けると幸いです。