ペンギンの分類学と分布
分類学におけるペンギンの学名の命名方法と繁殖地の分布の概要について解説します。
分類学上のペンギンの名前
現生する全18種のペンギンは全て「ペンギン科」という1つの科に属しています。ペンギン科の学名は「Spheniscidae」で、ギリシャ語の「くさび」を意味し、フリッパーの形が似ていることや、泳いでいる姿に似ていることに由来します。
ペンギン科は更に分類学的に近縁な6種類のグールプに分けられ、そのグループのことを「属」と呼びます。属の中には1つ以上の「種」が含まれ、私達が普段、動物園などで見かけるペンギンの種類の名前は、この「種」を指しています。
なお、私達が普段目にしているペンギンの名前は和名であり、分類学における正式な名前ではありません。1つ例を挙げると「フンボルトペンギン」は和名であり、この種の学名は「Spheniscus humboldti」です。学名は「属名+種小名」で構成され、どの属に所属する何という種かを判断することができます。先ほどの「フンボルトペンギン」と同一属に所属する「ケープペンギン」の学名は「Spheniscus demersus」で、前半の「Spheniscus」が一致していることが分かります。
■学名の命名規則■

分布
ペンギンというと南極を連想し、氷の大地で暮らす姿を想像する人は多いと思います。でも実は、南極で暮らすペンギンは18種中たったの4種類で、エンペラーペンギン、アデリーペンギン、ジェンツーペンギン、ヒゲペンギンのみです。しかも、ジェンツーペンギンとヒゲペンギンは南極大陸中の南極半島と呼ばれるごく一部の地域にのみ生息しているので、南極に幅広く分布しているのはエンペラーペンギンとアデリーペンギンの2種のみです。
それ以外のペンギンは南半球に幅広く分布し、南極周辺の海域から、南米やオーストラリア、アフリカ南部といった温帯地域や砂漠地域、赤道直下のガラパゴス諸島にまで生息しています。ペンギンは寒冷地から熱帯地域まで幅広い気候に適応した、個性豊かな生き物なのです。
なお、ペンギンの各種毎の詳細な繁殖地の情報については「ペンギンの地図」のページで解説しています。
■南極周辺のペンギンの生息地■
